太陽の寿命
太陽は言うまでもなく地球のすべての生命の源である。

この太陽についてちょっと知っておきたい。

まずその大きさであるが、直径は約140万km。地球の約110倍。
地球との体積比は約130万倍。
重さは地球の約33万倍。

密度が地球と比べて低いので、約130万倍の体積に比べて重さが約33万倍となる。
この太陽は、地球から約1億5000万kmの、現在の人類では絶対に手が届かない遥か彼方に存在していて、地球の闇を照らし、地球上のすべての生命を育んでくれている。

太陽エネルギーの源は、太陽の中心核で行なわれている核融合反応と考えられている。

核融合反応とは、原子同士がくっついて他の原子に変換されることで、その際に莫大なエネルギーが発生する。
太陽の中心核では、水素4つが核融合反応を起こして1つのヘリウムを作っている。

この太陽の推定年齢は約46億年で、中心部に存在する水素の50%を核融合で使用したと考えられている。
つまり太陽としての寿命の約半分が経過したものと考えられている。

現在は太陽の中心の重力による収縮と、核反応による膨張とのバランスが取れているので、太陽の大きさには変化はない。
しかし63億年後には中心核に存在している水素が使い果たされ、収縮と膨張のバランスが崩れ、膨張の力が収縮の力を上回り、太陽はどんどん大きくなっていく。
その大きさは地球の軌道を上回ると考えられている。

しかし太陽の重力が小さくなるため、遠心力によって地球は太陽から遠ざかるようである。
そのため、実際には太陽に飲み込まれることはないだろうと考えられている。
明日のこともわからない現代社会に63億年後の話しが通じるとは思えないが、そういうことらしい。

この太陽の寿命は約126億年と考えられている。

人生80年と考える。
太陽の寿命126億年を人間の寿命80年と置き換えると、
太陽にとって人間の一生なんてわずか16秒。

人間は蜻蛉のことを「儚い一生」というが、太陽の一生から見て人間の一生のほうがはるかに「儚い」のである。
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