パチンコに「ハマる」わけ

パチンコが大当たり時、脳から大量のβ-エンドルフィンドーパミンなどの神経伝達物質(脳内麻薬とも呼ばれる)が分泌される。

このため一種の薬物依存に近い状態に陥ってしまう。

いわゆる「トランス状態(脳内の感覚が幻覚や催眠を催している状態)」になってしまうのである。

このとき脳内ではどのようなことが起こっているのか。

人は誰でもどのような形であれ褒められれば嬉しいものである。

本来であれば、その人の努力や苦労の結果に対して褒める。

ところがパチンコは何の努力もせずに大当たりすることで、そのパチンコ台に「褒められ」て喜びを感じてしまう。

何の努力もせずに「喜び」「快感」を得てしまうと、この「喜び」「快感」に深く関係している脳神経系に異常が起こる。

何事も短絡的な考え方を持つようになってしまうのである。

「簡単に稼げるではないか」「何もそこまで汗水流して上司にガミガミ言われてお客にヘコヘコしてまで仕事する必要はないではないか」と。

仕事の楽しみとは、いろんな人に出会って、いろんな話を聞き、いろんな経験をして、それらを糧として自己が成長していくことなのだが…。

その結果、薬物依存症患者は、薬物使用への「渇望」に対する自己コントロールを失う状態に陥り、薬物使用をやめられなくなってしまう。

この薬物依存症患者が薬物を断ち切れないのと全く同じことが、ギャンブル依存症患者に起こるのである。

ちなみに薬物依存症でも長期依存の患者の再犯率は99%といわれている。

脳神経系の異常によって、理性ではどうすることもできなくなってしまうのである。

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