ギャンブル依存症の心理状態

パチンコには楽に自己肯定できる心理的な要因が強い

ギャンブルの心理について少し理解を深めてみよう。

まず、人間は何かに失敗したとき、いくつかの原因を考えるが、その原因は大別すると2つである。

ひとつは「努力」や「才能」などの自分の中の要因、つまり『内的要因』。

そしてもうひとつが「運」や「課題の難しさ」といった自分以外の要因、つまり『外的要因』である。

たとえば、“学校のテストが上手くいかなかった”という失敗があった場合を考えてみる。

『内的要因』で考えれば、「もっと勉強をしておけば良かった」と。

『外的要因』で考えれば、「今回のテストはいつもより難しかった」と。

失敗の種類によって色々な原因が考えられるので、ほとんどの場合、『内的要因』あるいは『外的要因』のどちらか一つだけのせいにすることはあまりない。

しかし、これが『パチンコ』だと、話が違ってくる。

パチンコで負けた原因を考える際に、「負けたのは俺にパチンコの才能がないからだ」とか、「パチンコをする努力が足りなかったんだ」などという人はまずいない。

つまり『内的要因』を考える人がほとんどいない。

つまりほとんどの人が「今日は運が悪かった」「この台は出ない」「この店はダメだ」などと、『外的要因』のせいにする

すなわち、「自分が傷つかない」のである。

これを理解するとパチンコを辞めたがらない人の欺瞞が見えてくる。

「男は勝負!」「俺は守りに入らない!」とするパチンコ依存症は、自分が傷つくこと(自分のせいにすること)から逃げているのである。

また、パチンコが辞められない理由についても学習心理学の“オペラント学習”に関する実験を例に説明することができる。

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