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宇宙の始まりと終わり
宇宙はビッグバンから始まって現在まで膨張し続けているといわれている。
なんとも実感が湧かないが・・・。

ではもしこのまま際限なく永遠に膨張し続けたらどうなるのか?

宇宙には「エネルギー保存の法則」「質量保存の法則」というものがある。
宇宙全体のエネルギー量も質量も永遠不変である。

そこで、もし永遠に膨張し続けたら、宇宙空間がスッカスカになってしまい、最終的には物質と物質との距離が離れすぎて、一切の化学反応が起こらなくなってしまう。
互いの関係性が消滅してしまう。
つまり、お互いの距離が離れすぎで、「1+1=2」という、科学的理論の根本の方程式が成立しなくなってしまう。
そして「それはただそこにあるだけ」となってしまう。

ビッグバンの瞬間というのは、時間と空間と物質が三位一体であった。
それ以来、宇宙は膨張を続け、銀河どうしは徐々に距離が遠ざかっている。
このまま距離が遠ざかり続ければ、互いに互いを認識することができなくなる。

実は宇宙は極限まで膨張した後、今度は収縮に転ずるのである。
巨大な振り子のようなものである。
そして極限まで収縮したとき、時間と空間と物質は再び三位一体となる。
その瞬間、再びビッグバンが起こる。
つまり、宇宙は振り子のように、膨張と収縮を永遠に繰り返しているのである。

となると、ビッグバンが宇宙の始まりではなく、極限の収縮が宇宙の終わりというわけではなくなる。
宇宙の終わりの姿は宇宙の始まりの姿であり、宇宙の始まりの姿はまた宇宙の終わりの姿でもある。

宇宙は始まりの無い始まりから始まって、終わりの無い終わりに向かっているのである。
つまり無始無終である。

人間は、精子と卵子が結合した瞬間から急激な膨張を始める。
余談だが、オギャーと母胎から飛び出した時が人生のスタートではない。

これは宇宙でいえばビッグバンである。
人間のビッグバンから約20数年間は膨張を続ける。
そのあとは膨張が止まり、徐々に肉体は崩壊し始め、やがては死を迎える。

人間はまるで宇宙そのものである。
人間の「生老病死」は宇宙の「成住壞空」である。
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